カルシウムは骨の重要な構成成分。骨は常に作り替えられています。

今回から 骨粗鬆症 についてご紹介していきます。

骨粗鬆症とは?

骨粗鬆症とは、 骨の強度が下がり、骨折しやすくなる状態 のこと。

骨折すると、身体機能の低下をきたし、生活の質が低下し、寝たきりになることも。

このような状態になるのを避ける為には、あらかじめ骨粗鬆症を治療し、骨折を予防することが大切です。

骨は常に作り替えられる

骨は常に作り替えられていて、成人では 約3年で全身の骨が入れ替わります

新しく強い骨に作り替えていくことで、疲労による骨折などを防ぐことができるからです。

この骨の作り替えを行っているのが、骨の中にいる細胞、骨を作る「骨芽細胞」と骨を壊す「破骨細胞」

その中で特に閉経以降の女性の方は女性ホルモンの変化もあり、この2種類の細胞の作り替えのバランスが崩れてしまい、骨を「作る量」よりも「壊す量」の方が大きくなってしまうために起きるのが『骨粗鬆症』です。

骨の強度は「骨密度」と「骨質」で決まる

骨の強度は骨密度と骨質を合わせたもので、 70%が骨密度 に、 30%が骨質 によるものといわれています。

骨粗鬆症の予防では、 この両方を維持することが大切です。

例えば、鉄筋コンクリートで同じ本数の鉄筋を使用していても、その鉄筋が“強い鋼”か“錆びた鉄”かによって鉄筋コンクリートの強度が異なることをイメージしていただくと分かりやすいと思います。

現時点で骨質を数値化することはできませんが、加齢に伴う老化のみならず、糖尿病や腎臓病といった疾患をお持ちの人はそうではない人に比べて骨質が良くないといわれています。

そのため、同じ骨密度であってもより骨の強度が弱く、骨折を生じるリスクが高くなってしまいます。

◆年齢と骨量の変化

骨量は、成長期にどんどん増加し、成長期を過ぎて20~30歳代になると最大量に達します。

その後、加齢に伴って骨量は減っていき、特に女性は、 閉経後に急激に減少します

また、 妊娠授乳期 も骨量が少なくなりやすい時期です。

骨粗鬆症の危険因子

骨粗鬆症の危険因子には、加齢などの “除去できないもの” と 食事や運動などの生活習慣に関わる要因 で除去できるものがあります。

生涯を通じての骨粗鬆症の予防は、獲得する最大骨量を大きくすることと、骨量減少を最小限に留めることを基本とし、 除去可能な危険因子を早期に取り除く ことが大切です。

除去できない危険因子除去できる危険因子
加齢カルシウム不足
性(女性)ビタミンD不足
人種ビタミンK不足
家族歴リンの過剰摂取
遅い初潮食塩の過剰摂取
早期閉経多量のコーヒー
過去の骨折運動不足
日照不足
喫煙
過度の飲酒
極端な食事制限
(ダイエット)
出典:骨粗鬆症の予防のための食生活 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

◆骨粗鬆症の症状

骨粗鬆症の怖い所は「骨粗鬆症」による症状がほとんどない ところです。

例えば、骨粗鬆症自体では痛みは発生しませんし、圧迫骨折になったとしても「少し腰が痛いな」と感じるくらいの方が多いそうです。

例えば、次のような場合は骨粗鬆症を疑ってみてください。

  • 背中が丸くなってきたような気がする
  • 年を重ねるごとに身長が縮んできた
  • 背中や腰の痛みで家事をするのが辛い
  • 立ち上がる時に背中や腰が痛む

骨粗鬆症は、あまり放置すべき疾患ではありません。

「つまづいて転んでしまった」「重い荷物を持ち上げた」「尻もちをついた」などのちょっとしたきっかけで、容易に重度の骨折につながってしまうからです。

「症状があてはまるかも」と感じた方は早めに医療機関にご相談ください。

骨粗鬆症の予防のために

骨粗鬆症の予防には、バランスのよい食事と適度な運動が効果的です。

食事では、牛乳などに多く含まれる カルシウム や魚に豊富に含まれる ビタミンD 、納豆や海藻などに含まれる ビタミンK 、そのほかリンやマグネシウムなどを積極的に摂取しましょう。

適量のタンパク質も大切です。

喫煙や過度な飲酒は骨粗鬆症の危険因子となるため、控えましょう。

そのほか転倒に注意しながら、適度な運動や日光浴などを心がけることをオススメします。

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